今回は、動作のときに踏ん張らないことについて解説です。
そもそも、どうして足を踏ん張るのでしょうか。それは、物理でいう「反作用」に備えるため。
壁を押したら、自分の身体が後ろに動きますよね。何かを前に押せば、その分だけ自分が後ろに押される。これが反作用です。
剣を振ったり、拳を突き出したする反作用で体が後ろに倒れるのを防ぐために、足を踏ん張って支えるのです。
逆に言えば、その踏ん張りがあるからこそ、剣や拳に力を乗せられます。
しかしメリットが有るものには、デメリットがあります。
足を踏ん張って動作を支えている間、足から手までは筋肉の緊張でつながっている必要があります。身体は固まり、動きは制限されます。足も動かしにくくなります。
また、少し慣れた人なら、その緊張を見るだけで動きを読むことができます。
「踏ん張り」をゼロにすることは不可能ですが、できるだけ力の出入りを少なくし、デメリットを減らすのが「踏ん張らない」の意味です。
では、どうしたら地面との関わりを少なくして、自由に動くことができるのか。その答えの一つが正中線であり、正中線を理解するための条件が「モーメント」です。
ということで、次回はモーメントの話。
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