前回、倒れないための本能が邪魔をする場合について説明しました。
関連して思い出したのが、子供のかけっこです。
私たちが走るときには、身体を前に傾けていますね。
走るための原動力は、地面を押す力です。その力を垂直(重力に対抗する方向)と水平(前方)に分けた、水平方向が加速に使われます。傾きが大きいほど、加速に使える力が大きくなりますね。
速く走れる子供は、身体を思い切って前に傾けることができるので、地面を蹴る力の多くを前進に使えるのです。
走るのが遅い子供では、上体が起きたままの子が少なくありません。これも、倒れないことを優先する本能のなせるわざ。うまく身体を傾けることができず、地面を蹴る力が身体をジャンプさせるために使われてしまい、加速ができなくなっています。
速く走るためには、足の上げ方とか腕の振り方などいろいろな要素があります。小学生のかけっこレベルでは、まず最初に身体の傾きに慣れさせることが必要かもしれません。
なお、足首が固いために前傾が苦手な子もいます。この場合は、足首を柔らかくするか、脹脛の筋肉を気長にストレッチするなどの対応が必要です。
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