広告

2018年12月8日土曜日

回らないで回る①

 運動中に身体を回すには、モーメント(回転力)が必要です。しかし、地面を蹴って回ると、時間がかかる上に、動きを読まれやすいので、できるだけ地面には頼りたくありません。そこで出てくるのが「回らないで回る」です。

 合気道などで多用される、前足を軸にして、くるっと回る動作を例にします。

 普通に考えると図1のような足の動きになりますね。
 これは、身体から離れたところにある重量を回転させるのと同じ。加速にも減速にも、足を踏ん張って地面から力を受ける必要があります。


 さて、足を回すには地面から力を受けることが必要ですが、重心に向かって引き寄せたり、逆に押し出したりする動きは、地面から力を受ける必要がありません。

 そこで、足を回すのでなく、後ろ足を引き寄せてから、目的方向へ送り出します。重りを引き寄せて、その勢いで反対側へ飛ばす感じです。モーメントは、両足が接近したところで作用するだけなので、最小ですみます。

 また、この方法では回転が終わったところで止める必要もありません。動作の最後には、両足が広がって遠くにある「重い」状態なので、アンカーになってくれるのです。

 動いた結果としては回っているのですが、円弧を通らないことで、回ることについて回るモーメントを最小にしているわけですね。

 回る方法については、他にもまだまだ書くことがあったりします。体幹部を回らずに回す方法、地面に頼らずモーメントを作る方法、縦のモーメント等々。 
 次回以降、のんびりと。 

0 件のコメント:

コメントを投稿